nothing to do


 過去 : 未来 : メール 2007年07月11日(水)


ミホのクラスに最近休みがちな男の子がいる。

保育園の頃は乱暴者で「ガキ大将」かのようにみえた。

小学校低学年でもその「暴君」は納まらず先生につばを引っ掛ける様子を見て私は驚いた。


「なんちゅう子やろう。」


高学年でわが子と同じクラスになった。

しかも、同じ剣道クラブで剣道をやっている。

彼は、剣道をやっているときは部で一番強くて礼儀正しい。

キャプテンとして小さい子を引っ張っていく立場だ。

遠征に行ってもバス、行き帰りのバスの中で何かトラブルが起きることはない。



でも



学校の教室では違うようだ。

勉強はできない。

何かにキレて彫刻刀を取り出したこともある。

イスを持ち上げて殴りかかろうとすることも。

でも、彼の頭の中はとっても幼稚だ。

「武器屋さん」と言って紙やダンボールで「武器」を作って低学年の子とお店屋さんごっこみたいなことをしていたりする。

最近になって暴力はなくなったが、今度は教室に入れなくなった。

小さな頃と違って「つるんでくれる友達」が全くいなくなったようだ。

その男の子のお母さんは人に会えば

「うちの子が迷惑かけています。ごめんなさいねぇ。」
と小さな体をまた小さくしていつもうつむき加減で歩いている。

子どもが教室に入らないから、懇談会にも参加しない。

そうなることで、周りの親はまたいろいろと噂を流す。

何度も今までに彼によって被害をおってきた子やその家族はもうその話題にもふれようとしない。



同じ剣道部で一緒に役員をしているその男の子のお母さんはもう頭を抱えてしまっている。


何か私もできないだろうか。






そんなことを思うけど、でもやっぱりミホだって彼をどこかで怖がり、嫌がっている。

担任の先生から彼のことでみんなにお話があったようだ。


「学習障害」


そういう病名を言われてもそれを受け入れることができないようだ。



逃げている


嫌なことから逃げているだけ



そんな風に見えるのか。


だって剣道のときはあんなにしっかりとできるんだから・・・・


「○○くんは剣道のときめっちゃかっこいいんだよ。」

なんてフォローになるのかならないのか言ってみる。






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