部分的に曖昧な記憶が多すぎて「たぶん」とか「らしい」とか 今後もずっとそんなのばっかりになりそう。
通っていた幼稚園には、隣町に同経営者の園がもう一つあり 年に何度か合同で行うイベントがあった。
その中の一つ、夏の「ホニャララ(覚えてない)祭り」。 事前に園で盆踊りを練習していた(らしい)。
母と2人(だったか、5歳下の弟もいたか)で出掛けた。
そして、着いてびっくり。 子ども達は全員浴衣を着ていた。
私はと言えば、ノースリーブのワンピースに麦わら帽子。
どうしてそうなったのか。 私が園からの連絡を伝え漏らしたのか それとも母が気付いていなかったのか はたまた虚弱気味で、休みがちだったために 園からの連絡が漏れたのか。
不明。
ともかく、慌てふためいた母は、「ここで待ってて!」と 朝礼台の側(良くも悪くも一番目立つ場所)に私を置いて 浴衣を取りに自宅に戻った。
「瑛ちゃん、浴衣は?」
「瑛ちゃん、お母さんは?」
いろんな人に、何度も聞かれた。
説明するたび泣きそうになるのをこらえながら 聞いてくる人たちにいちいち答えた。 (ここはものすごく良く覚えている)
恐らく本気で急いでくれたであろう母は、間に合わなかった。
アルバムに残されていた 園の屋上から撮られた写真(園の関係者が撮ったのだろう)に 整列し、背の順で一番小さかった私が 所在なさげに後ろ(全員浴衣)を見ている姿が写っている。
そしてアルバムの次の写真には、 浴衣を着て盆踊りを踊る私がいる。
顔は笑っていない。
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