遠雷

bluelotus【MAIL

為に
2005年09月08日(木)

こんなにのんきに日々を送っていて、わたしはなにをしているのでしょうか。つぐないもなにもせず、悲しむだけで…いや、悲しむことすら昔のようにはできなくなっているのに、昔のことを、Hのことをただ思い出しているだけで。

生きているからには、生活をして仕事もしてゆかねばならない、それは当然ですし、人と接する機会もあれば先日のようなことも全くないとは言えないでしょう。でも、わたしは、このままひとりで、Hというひとりの人間の人生を終わらせてしまったつぐないをこめて生きてゆこうと決めていたのに、わたしは何のつぐないをしているというのか。

思い出に生きた末に、それが昇華されて幸せという形になれば、ということを書いたことがあります。その気持ちは変わりませんが、それとつぐないはまた別なものであろうと思います。わたしは何をHにしてあげているのか。月命日に毎月お参りしていること? そんなことは当然のことで、何をつぐなっているといえるのでしょう。いろいろ絶っているものもありますが、単純にHのことを思い出して「自分が」辛いからしない、食べない、行かない、だけのこと。Hのためではなく、自分のためでしかない行動、つきつめてみたらそんなことばかりなのです。わたしは、辛い辛いと言うばかりで、Hのために本当になにをしてあげているのでしょう。

これから何ができるのでしょう。誰かにこのように気持ちを伝えることのできるわたしと違い、ひとことのメッセージすら誰にも言うことすらできなくなってしまった、Hに。



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