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24082

■父の死から■

一年以上が過ぎた。
私は徐々に、「父に申し訳ない」という思いが強くなっていた。
彼は愛し方を知らなかっただけだ、それなのに私は彼から逃げた。
彼は私がいなくなってから食事が極端に減り、肺炎で一度死にかけた。
一命は取り留めたものの体調が戻る事はなく、
アルコール漬けで私が誰かもわからないほどだった。
そんな状態で迎えた最期は彼にとってどんなに寂しかっただろうか。
眠るような死に顔だった。
確かに彼は一人ではなかった、たが傍にいたのは家族ではなかった。
愛してる。彼は私に確かにそう言った。私は愛されていた。
それなのに私はただ自分のために逃げた。
私が傍にいればもっと長く生きたかもしれない。
私が彼を殺した。徐々にその思いが強くなっていった。
今でも階段の足音にドキリとし、故意に大きな音を立てる男性を見ると心臓が止まる思いがする。
それでも私は…
■2006年11月28日(火)■

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