テレビをつける。 パチンっ! 「ほら、ついた。」 ニュース!ニュース!ニュース! まるで砂糖のお城みたい。 流れている映像が、というわけではなく、四角い括弧の箱の中の全部が…ちょうど画面は泳ぐ子どもにクローズアップしていくところ。 「泳げるようになったよ。」 子どものバタ足とビニールの浮輪と水の音がキュッキュキュッキュと素敵な感じ。 それから歯磨きのCMを挟み、チャンネルを変え、兵士が砂の丘を腹這いでほふくぜんしん。その真上に大きな月が架かっている。これは時計のCM。またチャンネルを変えるカチャリっ 「あぁ、やっぱり変わった。」
とたんに大きな笑い声。パチンコ台みたいにデコレートされたゴンドラに人が乗って、そのゴンドラはひっきりなしに上下している。クイズ番組なのだ。 さてそのうちテレビのそとがガヤガヤしてくる。二度日が暮れたような気がしてテレビを消す。 パチンっ 「ほら、消えた」
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