お薬をのんだのにあまり眠れていなくて、気分転換に違うお部屋でネットをしてた。 寝床をこんなにも嫌悪したのは初めてだ。 バスの中や電車の中や飛行機の中、そういう場所で眠ることが当たり前だった、たった数日で、 あたしは自分の部屋でどう過ごしたらいいのかを忘却した。 出来れば家にも居たくない。 足掻いてどうにもできず、ただただ顔を手のひらで覆う。 血にまみれた印象、血なまぐさい朝。 忘れられないあの様な夏に今年も至ってしまった。 息はできていますか。 白濁のため息を無意識に躯から追い出しても、その中に幸せは見出せない。 逃げてしまっては勿体無いほどの幸せを、あたしは躯の中に溜め込んではいない。 空は灰色。 お腹は空けど、食物を受け付けようとはしない。 たくさん眠りたいのに、ここから動くことが億劫。 目を閉じて、思考を止めて、息を整える、という手順が全く上手くいかない。 油蝉の啼き声が一番良く聞こえる、北方向へ枕を向けて眠ろう。 この目の色にも、もう飽きてしまった。
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