腕がじゃりじゃりして、掻きむしってしまう。ずっと変わらない生活だ。あたしはひとりになる時、やっと虚しいと思ってあの日と同じように、母親は妹だけを迎えにきた。あたしのことは迎えにこないくせに、便利になるともうまるきり手を離されてしまった。普通はどうやって離れるのだろう。難しい別れかたをしたからか、今の立つ場所は危うい。喋れば棘の刺すようだ。すっかり思考が止まってしまった。なにも考えられない。生きるのは難しい。