2012年05月25日(金) |
白花(シラハナ)への手紙(仮)103 |
「君は海にも連なる者なんだね」 神官様の声に我にかえる。 「その腕輪は大切なものなんでしょう?」 視線の先にあるのは海の色を模した腕輪。 外しておいた方がいいですかと尋ねたことがある。その時は本格的な修行に入らない限りは気にしなくていいと言われていたのでそのままにしていた。 「やっぱり外しておいた方がいいでしょうか?」 これまでこの腕輪には幾度となく助けられた。医療の現場に直接役にたつことはないだろうけど、今となっては正真正銘のお守りだ。 「そろそろ本題に入ってもいいかな」 今度はイレーネ先生の声にわたしと神官様が視線をうつす番だった。 「ここで立ち話をするのも結構だが、子どもたちがおまちかねなんじゃないか?」 先生の声にそれもそうだったと神官様が苦笑する。 「神殿の役割はなんだと思う?」 先生の声にそれまでの知識で培ったものを応える。ニーヴ様とリール様を崇拝して祀っているからその二柱に関すること。祭事と呼ばれる神様の儀式を執り行う? 「この礼拝堂の管理でしょうか」 人とは違う膨大なチカラを持った者たち。彼もしくは彼女らを崇拝する習慣は祖国でもあった。天井にあるのは妖精の女王と呼ばれるニーヴ様を基調とした巨大な絵画。日の光に照らされたそれは、創造物とはわかっていても目をみはるものがある。 「来なさい。答えを教えてあげよう」
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