のづ随想録 〜風をあつめて〜
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【のづ写日記 ADVANCE】

2005年02月09日(水) ツマ、風邪で倒れる

 日曜日に都内の美容院から帰ってきたあたりから「体調が悪い」と言い出したツマ。その日は早い時間に床に着いたが、翌朝、熱と酷い咳に見舞われそのまま会社を休んだ。ツマはもともと平熱が低い体質なので、ちょっと熱が出るとぐったりしてしまう。火曜日になっても熱は収まらず、引き続き仕事を休ませたが、どうも性質の悪い風邪のようである。
 どうやら日中はなんとか体調も回復してくるようだ、とツマは言った。神経質なツマはそんな瞬間に家の掃除をしたり、洗濯物をやっつけたりしているようだった。「そんなことは俺がやるから――」とすこしいい格好をしてみせたが、
「オットの家事は万事ぬかりが多いので不可」
 と言われた。
 昨晩、家に帰ると、ツマは熱も下がり、朝よりは血色のいい表情で俺を迎えた。
「昼間、すこし気分が良くなったので、本を読もうと思ったんですよ」
「うん」 ネクタイを緩めながら俺は答えた。ツマは半纏を肩から掛けて、カーペットにぺたりと座った。
「オットの『古畑任三郎』、全3巻」
「あったね。本棚の奥のほうだ」
「そう。3冊まとめて本棚から引っ張り出したのね。1、2巻はそのままだったんだけど、3巻には本屋さんで付けてくれるカバーが付いたままだったの」
「ふむ」
「ベッドで、ずっと読んでたのね。それで、3巻を開いたら――」
「?」
「『生き人形』だった……」
「(爆笑)」
 そうなのだ。もともと『古畑任三郎』は1、2巻しかない。ツマが3巻だと思いこんで本棚の奥から取り出した文庫本はよりによって『生き人形』だったのである。

『生き人形』――。
 かの稲川淳二が体験した、戦慄の恐怖実話を劇画化した漫画です。詳しく紹介するのもアレなんで、参考までに。

http://books.rakuten.co.jp/mcc/NS/CSfLastGenGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=1179292&rbx=X

『生き人形』概要


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