『コナン』の劇場版を観た帰り、特に目指す本もなく、何気なーく、本屋の新刊コーナーを回っていて、目に入ったのは「今野敏」さんの名前。あー、新作出たんだーと手に取りつつ、タイトルを確認すると――『廉恥 警視庁強行班係・樋口顕』とな。 ん? 樋口顕?? それって、確か――随分前に、シリーズ終了したんじゃ……。 慌てて、パラパラと捲ると、出ました田端課長。『隠蔽捜査』も実は短編集で、ちょい顔出ししてるけど、多くの作品で、捜査一課長を務める刑事畑一筋、叩き上げの課長☆ そして、課長の主役への呼びかけは「ヒグっちゃん」と! 間違いないっ。ええっ、復活!?
などと驚くのは、過去作での設定にあったりする。主役な樋口顕は強行班係の係長を務める警部(スタート時は警部補だった)で、当然、周囲からの信頼は篤い。 警察官としては少しばかり異質で、荒事向きには見えないインテリ・タイプ。性格も大人しめ。刑事にありがちな熱血漢には程遠く、俺が俺がと前に出ることは一切ない。控えめで、他人と衝突することもなく、珍しく協調性のある人物。だからこそ、重宝され、頼られたりもする。 部下などには「何を考えているか判らないところがある」などとも称されるが、決して、皮肉ではなく、「クール、冷静沈着」だと見られている。 ……が、当人、樋口顕は実は自分に全く自信のない人物。だから、一歩引いたり、自分を主張したりするわけではないのに、↑のような評価になってしまうのかが今一つ、納得できていなかったりする。 何故、自信が持てないのか? を説明するに当たり、初期シリーズで、頻繁に上げられていた理由が『団塊の世代特有の性質』らしいとということだった。 『団塊の世代』ですよっ。何しろ、初期シリーズ第一作『リオ』の発売が1996年ですからねぇ。その当時、四十ほどだったヒグっちゃん☆ そのままで年食ってれば、平成の現代ではそろそろ定年だよなぁ。とか計算して、シミジミ思ったりしたもんでした。 まぁ、遙かに年上の田端課長が、あちこちの作品で現役で頑張ってるので、その辺は気にしすぎなくてもいいのかも、とも思ってましたけどね。 ただ、自分に自信のない刑事という設定は凄く面白いけど、何せ、その背景が『団塊の世代』ですからね。さすがにもう、ヒグっちゃんの新作はないだろうと勝手に思い込んでいたわけですよ。 ところが、そこに新作降臨☆ 実は雑誌連載していたようですが、そこはチェック不足でした。 理由付けの『団塊の世代』は当然、外されてるでしょうけどね。それでも、生来の性格として、やっぱし、どうにも自信を持てない刑事・でも、係長な樋口警部は健在のようです。初期シリーズの最終巻では高校生だった娘が何気に成人しているので、本人も四十半ばになっているはずですがね。
さて、読むのが楽しみです。実はまだ読んでないのだ^^;;;
それと、前回日誌で、毒を吐いたドラマはともかくの、原作『隠蔽捜査』文庫続刊が、この四月末にやっとこ発刊。ドラマのせいで、一月から四月にズレたんだとしたら、尚のこと、複雑★ まぁ、もう、あのドラマは忘れる、忘れる……。 最大要因の某統括審議官の人が今期では『MOZU』にも警察官僚で登場。何と、公安部長。でも、何とも感じなかったです。やっぱ、原作知らんとこんなもんだよね。にしても、生瀬さん、出過ぎなくらいに出てるよなぁ。
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