2007年08月27日(月) |
アドレス変更しました。 |
帰宅して、近くのファミレスで夕飯を摂っていた。
携帯メール着信の音。
”アドレス変更しました”
…誰?
見覚えのあるアドレス。@以下がezwebになってる。
…masayaだ。
最後の連絡は半年以上前。 CCになっているらしく、アドレス変更を伝えるそっけないメール。
動揺。激しく動揺している。
返事を返そうか。どうしようか。
でも、どうしてるのか知りたかった。 まったく連絡がなくて数ヶ月。 病気をしてから、彼がどうしているのか、あたしにはまったくわからなかった。
忘れようと努力した。 何度も何度も忘れようとした。
恐る恐る返事を送信する。 すぐにまた返事が来た。 数回のやりとりの後、あたしは訊ねる。
「電話して良いですか?ダメですか?」
「しばらくしたら電話します。」
しばらく待つと着信音がなった。 あたしは携帯を機種変更したから、それは彼専用の着信音ではない。 もう、かかってくることはないと思っていたから、設定はしなかった。
相変らずの声。 どうしていたの?元気なの?何があったの? 聞きたい事はたくさんあった。 でも聞けない。
聞きたくない事も聞かなければならなかった。
「それはもう聞かなかったことにするよ。」
「それはそれ、これはこれという考え方もあるけどね。」
彼はそう言った。
「もう忘れた。聞いてない。何も知らないって言うよ。あたしは。」
そういえば。 昔そんなことがあったね。 何年前? 6年前か。 …長いね。 そうだね。
6年の年月。 逢えない時間の方が多くても、あたしはいつもmasayaが好きだった。
「ねぇ。1年に一度くらいはあたしのこと思い出した?」
「失礼だなぁ。思い出すよ。もう少しあるよ。」
「年に3回以上なら許す。」
「季節に1度ですか?」
「アドレス変更も、思い出して『あ、こんなやつもいたから送っておこふか。』だったら、ちょっとヤだ。」
「そんなことはないよ。ちゃんと吹っ飛んだ携帯から掘り出したんだよ。」
「そなの?」
「今、見てる昔の携帯では~*Yuuちゃんの番号は前の番号で、アドレスはツーカーだよ。」
ちゃんと調べてくれたんですね。 そうして送ってくれたんですね。
あたしは、一番辛い時期を、彼がいたから乗り越えられた。たぶん。 彼の常に客観的に見る視線と、的確なアドバイスと、えらひねと褒めてくれる言葉に支えられて、たぶん、今のあたしがあるんだと思う。
masayaに何かあっても、あたしには知る術が何もない。 そのことをこの2年で思い知った。 やるせなくて、泣きたくなって、どうしようもなかった。 でも、今、あたしは彼と話している。
なんかもう、それだけでいいやと思う。
「あたしね、ほんと感謝してるの。」
「そか。」
「ありがとう。ほんとに。」
「いへいへ。」
「連絡くれてありがとう。」
「どういたしまして。」
masayaくん。 あたし、逢いたいよ。 最後になるかもしれないけど、 も、一度逢いたいよ。
逢って、元気な顔見せて。そして抱きしめて。
あたしはたぶん、ずっとmasayaのことが好きだ。 今までも。これからも。
忘れられない人って、こういうことを言うのかなって、ふと思った。
1時間15分の会話。 6年間のいろんなことが思い出されて、胸が苦しくなる。
|