'ゃッぱ・頭、変っすか。 'ゃッぱ・頭、変っすか。


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2006年03月21日(火) 邦題:「告白」

『To Tell The Truth』
   (Charls Robert Jenkins)、訳:伊藤 真 角川書店版、
2005年10月15日、初版発行



「いま、すべての真実を語ろう――」

北朝鮮からの帰還者が初めて長い沈黙を破る衝撃の手記

韓国駐留の米軍兵だった彼が北朝鮮へ渡った理由、曽我ひとみさんとの運命の出会い、拉致の実態と他の被害者の消息、等々…。
沈黙を破り、すべてを明らかにするノンフィクション。

私もあきらめていた―――娘たちはやがて工作員になり、数年後には二度とあえなくなるかもしれない。
そして ひとみと私は二十年近くそうしてきたように、変りばえがしない日々を送っていくのだ。
립손리に住み、畑を耕し、あるのは互いの存在だけで、それを最大限に生かして暮していくのだ。
そして北朝鮮で死ぬ。それは100%確実だった・・・・。
     二〇〇二年九月十七日になるまでは。(本分より)


◆感読後感想文、

  彼ら当事者たち家族が北朝鮮を脱出する時期と入れ替わりにわたくしの韓国生活がはじまり、
そしていま(読書は2006年3月)半島を体験した16ヶ月をバックボ〜ンにあらためて考えるものです。

2004年10月13日、私のこの年の初頭から携わってきた韓国への事業進出のためのリサーチ、
そして前後して話題となっていた北朝鮮拉致問題、そうした世間の喧騒のなかに大きな関心をもちながら、その朝鮮半島の韓国・ソウルに駐在するようになったのでした。

これから北朝鮮と韓国間の経済や政治の交流をさらに推し進めてゆこうという時期で、
社会共産主義の君主制を敷く国と同じ民族ではあるが分断された半島の民主自由主義の資本主義経済の政策を主導している国とで、
財政状態も大きく異なるし思想も相容れるものではない、
ただ基本的な人間の族が同じであることは日常的に感じるとこであり確かであります、
その人間性の気風の同一性を感じるものとしては、この元脱走兵と拉致されて生活してきた家族たちのこの手記は
、いかに淡々とかかれていようが如何に祖国を裏切ってしまった愚かなものであったという行状を謝罪して書かれれたものであっても、
民社自由主義の思想のなかにいる我々どうしでは理解できることが、そうでない彼らには理解が及ばないということが、
やるせないし、僕らはそのことは厳しいことだ不幸なことだと思い遣っても、
彼らはそういう社会に適応することができないし、まして自由主義経済のなかで競争することなどの能力ももたないし、有り得ない社会なのです。
もしかすると、彼らは僕らの金品で自由を感受する経済社会や自由な思想を持ち生活する環境など、逆になんと不幸なひとたちよ、
ということも有るのじゃなかろうか、… … …
まだ、朝鮮半島の戦争は終結したわけではないし、政府レベルでは中国のうごきも脅威を示しています。
この半島の長期的な転謀や経済は推し量るのは容易ではないし、先行きは明瞭ではありません、
そうして、このほかの被拉致者のなかには高度な頭脳や能力をもつてその思想に先導されて行動している人間もいるはず、
北朝鮮の民族がみなそんな低能なばかりではないはずだし,現に政治交渉など想定外の駆け引きはあたりまえにやっているのですから。

近くて遠い国、これはほんとうにそうなのです、こちらに来て如何に日本の皆さんが(僕も含めて)この半島とこの人々を知らないかということを、
このチャールズ・ジェンキンズの記述から北朝鮮拉致問題のある側面を学ぶことができました。






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