即興詩置き場。

2005年03月02日(水) セックスの話をすると腕が痺れるのでセックスの詩を書こうと思う



遠く、遠く、遠い場所で
何かが揺らめいている
ように見えるんだ
そして消えるんだ
追いかけないんだ
そこにいるんだ

交接、の前の
寂しさが好きだ
触れる直前の、一瞬の孤独
「二人」という言葉には
わたしとあなたは違う
そんなせつなさが隠れている

そう。
すべてがせつなさから始まる
それが世界のロジック
ありふれた
微細な揺れが
やがて波になり、波動になり、
伝わり、包む。包まれる。
その揺れがせつなさだ
せつなさはいつも揺れている
僕の目の前で
僕たちの目の前で
そして僕たちの背後で

接合、という言葉が好きだ
組木細工のように
合わさって、繋がって
僕たちは落ち続ける雫のようだ
揺れるひとつの魂になるのだ
そしてその
揺れが見たいんだ
ぴったりと合わさった
魂が見たいんだ
消えていく運命が
僕たちをなぞらえるなら
その運命に
祝福を受けるんだ
その運命に
祝福を授けるんだ
それがセックスだ
僕たちはそこにいるんだ
たとえ魂が消えてしまっても
腕の痺れを残していくんだ




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