異葬遺さずに消えるものはない指先で痕をなぞると血の滲む感触知っている拒んでいる肌の震えは接する場所を浮き彫りにして揺れる境界けれども破れることなく混じることなく棘、と呼ばれる強靭なそのことなりをほうむるあとのさきのひびのきえるこれ以上は失った言葉を拾おう知っているあれは私の涙だ