やっちゃんは、無事に退院しました。 血圧が高いことを発見されて、今、検査中です。 身体に機械をとりつけて、1時間ごとに血圧を測るというモノ。 測定タイムが近づくと、腕を伸ばしていちいちスタンバイするやっちゃん。 これって、そういう検査なのかなぁ? 真面目なやっちゃんだ。
やっちゃんが入院している後半の二日間、実家に行きました。 金曜日と土曜日、泊まりました。 みーちゃんを母に預けて、私は実家と病院を往復。 ご飯を作るのがイヤになったので、母に甘えに行きました。
実家に着くと、犬のキュウちゃんがいませんでした。 母に聞くと、先週の土曜日に亡くなった、と言いました。 泣く私。 「キュウちゃんかわいそう」「ママが泣いている」と くり返し言うみーちゃん。
朝、母の顔を寂しげにながめていたそうです。 午後に兄ファミリーがやってきて、 動かなくなったキュウちゃんを発見したそうだ。 みーちゃんのいとこのたっくんたちが、いっぱい泣いたそうです。 母は「こんな悲しいことはわざわざ知らせることはない」と思って、 私にも姉にも電話しなかったと言いました。
キュウちゃんは、私が独身時代にかわいがっていた犬。 私が結婚してからは父が世話をしていた。 みーちゃんが水疱瘡の時に一度、実家に帰って、 そのとき、私が一緒に散歩したのが、 キュウちゃんの最後の散歩だったよ、と父が言った。
亡くなってから一週間も知らなかった。 「虫のしらせ」もなかったなぁ。 結婚してから、私の心はキュウちゃんからはなれてしまっていたから、 一週間って、それは遠くなってしまった私の心との距離みたいだ。
日曜日、姉ファミリーが実家にやってきた。 私は時差なしで悲しみをわかちあおう、と思い義兄に聞いてみる。 「キュウちゃんが亡くなったの知ってた?」 すると意外な返事。 「うん、知っているよ。亡くなってすぐにお義母さんから電話がきた。」 私「・・・え?」 私「ちょっとー、お母さん、何で私にだけ知らせてくれないの?」 母「おかあさん、みさちゃん(姉)に電話したっけ?」 一週間前のことを忘れている母でした。
実家の縁側から庭を見ると、まだキュウちゃんがいるみたい。 犬小屋の横から、植木のかげから、 こっちをのぞいてシッポをふっているみたい。
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