ここ数年、仕事に忙殺されていたのと、 体調が芳しくないのとで、外の世界とはご無沙汰をしていた。
数年前。 東北の震災前までは やれ映画だの、飲み会だのと出歩いていたものである。 突然降ってわいた山のような仕事を目の前に、 ほぼ職場と家との往復の日々を過ごすうち、 いい加減、年齢相応になってきたのであろう、体に変調が現れ、 今度は、土日など仕事が休みでも出掛けられなくなってしまった。
自分のやりたいことを仕事にできているというのは、 どんなに忙しくても幸せなことなのであろうが、 あまり極端になると、これも少し考え物である。 体の変調を診てもらいに病院へ行くくらいはしておきたいものである。
そんな風に思っていたら、ひょんな流れから長期休暇が降ってきた。 ちゃっかり休みに入った、と言った方が正しいのかもしれないが、 まぁ毎年そんなものだ。
かくして、病院に通ってみたり、人間らしい食事をしてみたり、 体調が悪ければ一日中タオルケットを被ってユルユル過ごしているわけだが、 問題はそれが今、夏に入る前だということである。
東京は梅雨前だと言うのに。 6月のまだ頭だと言うのに、連日30度を越えている。
涼やかな風に吹かれて街中に出たり、窓を開け放って家事を片付けたり、 過ごしやすいうちに病院通いして治療もしてしまったりと、 「余裕があって気持ちの良い休暇」を考えていたのだが、 私は何か大きく読み間違いをしてしまったようである。
今日もまた太陽がこれでもかと照り付けてくる。 暑い。 余裕などない。 エアコンのスイッチは既に入っている。
もちろん、7月に入ったらもっと暑いに違いない。 休暇明けのことなど考えたくもない。
このまま夏休みに突入する方法はないものだろうか。
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