2005年03月29日(火) |
森昭雄『ゲーム脳の恐怖』 |
ゲームをすることで、人間らしさを司る前頭前野の働きが低下し、本能的に働く大脳辺縁系に対しての抑制が効かなくなり、自分の本能的な行動を止められず、激情のおもむくまま、つまりキレてしまう・・・これがゲーム脳というもののメカニズムです。
テレビゲームが常習化することによって、ゲーム脳になるというのですが、興味深い記述が。 「けれども、テレビゲームが常習化している本人が、楽しいと思っているかどうか、本当にはわかりません。単にやらずにいられなくなっているだけのような気がします。 それは、シナプスの反復刺激によって脳の神経回路が、そのように組み上がってしまっているからです。ゲームに対して体の反応が決まってしまっているのです。ゲーム機を群れ場、やらずにおられない。「楽しい」という状態はもう超えています。 最初のうちはゲームをすると、ドーパミンが分泌されて、楽しいと感じたかもしれませんが、ゲーム脳人間になると、脳の働きが低下しているのでドーパミンの分泌も低下しているでしょう。楽しいという気持ちも感じられなくなっているのです。 ここに大きな問題があります。中学生や高校生になってからテレビゲームを始めたという人は、ゲーム脳人間にはなりにくいのです。それは、脳の神経回路が組み上がるのが10歳ごろまでだからです。脳の神経回路は20歳過ぎでも形成されますが、ほとんどは小学校の中学年ぐらいまでの脳の発育段階で、どのような神経回路になるかが決まるのです。 (中略)幼児期に組み上がった神経回路のためにゲームがやめられないのです。ゲーム機をみたら手が動く。ゲームをするのが本能のようになっていて、古い脳が働いてしまうのです。幼児期からゲームをやり始めてゲーム中毒になっている人と、大人になってからゲームが大好きになっている人とでは、脳の神経回路が違うのです。」
思い当たるふしが・・・。 楽しくないのに、やめられない。 RPGとか、そういうことままあります。 「明日早いから、もうやめなきゃ」って思いながらずっとリセットボタンを押せないんだよねえ。ほとんど惰性で続けてしまう。
この本で訴えられているのは、とにかく、前頭前野をしっかり使い、自分の頭で考え、創造する習慣をつけていくべきだということです。 遊ばされて遊んだ気分になることがゲームの危険な点ですね。
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