バカ兄弟を知っていますか? 『ドリフ大爆笑』でやっていた長さんと仲本工事のコントです。 子どものころ好きで見ていたのを、ネットで見つけて、あらためてすごさに気づきました。これすごいって。 以下はhttp://www.daily-essay.com/04/4.html#040417からの引用です。
バカ兄弟の概要については前回に説明したのでそれを参照していただきたい。基本はいかりや長介扮する「兄(あんちゃん)」と仲本工事扮する「弟」の二人によるコントである。あんちゃんは赤いつなぎを着ていて、肩にはハート形の風船を浮かばせており、弟は黄色いつなぎを着ている。この衣装といい、おかっぱアタマといい、あんちゃんの外見を見るだけで吹き出してしまいそうだ。芸術作品的コントには、細部にまでこだわりが見られる。 このコントは、あんちゃんが弟の住む廃屋のようなところに遊びに来るところから始まる。このエッセイの冒頭の画像は、そのシーンである。この小屋はもともと、ニセ札製造工場という設定だ。 コントの始めのシーンをいくつか再現してみよう。 ドンドンドン!(長介が戸を叩く) 仲本「誰だ?」 長介「あんちゃんだよ。お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとに俺のあんちゃんか?」 長介「ほんとにあんちゃんだよ」 仲本「それじゃあ、俺の質問に答えてみろ。結婚して25年目は銀婚式、50年目は金婚式、それじゃあ、80年目は?」 長介「お葬式」 仲本「やっぱり、あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「あんちゃんだよ。お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとに俺のあんちゃんか?」 長介「ほんとにあんちゃんだよ」 仲本「それじゃあ、俺の質問に答えてみろ。ボクシングのヘビー級のチャンピオンはマイク・タイソンです。じゃあ、ミドル級のチャンピオンは?」 長介「マイク真木」 仲本「やっぱり、あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとにあんちゃんか? それならこの問題に答えられるはずだ。マッチといえば近藤真彦、ヨッちゃんといえば野村義男のことだ。では、トシちゃんといったら誰のことだ?」 長介「三船敏郎!」 仲本「やっぱり、あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとにあんちゃんか? じゃあ、これはどうだ? まぁるい緑の山手線、真ん中通るは♪」 長介「わっかりっません♪」 仲本「あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「あんちゃんだよ。お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとに俺のあんちゃんか?」 長介「ほんとにあんちゃんだよ」 仲本「じゃあ、次の質問に答えてみろ。日本の総理大臣の名前は?」 長介「竹下……景子!」 仲本「あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「あんちゃんだよ。お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとに俺のあんちゃんか?」 長介「ほんとにお前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとのあんちゃんならこれを答えてみろ。ことわざです。馬鹿は死ななきゃ……」 長介「生きている」 仲本「わぁ、あんちゃんだ!」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「あんちゃんだよ。お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとに俺のあんちゃんか?」 長介「ほんとにお前のあんちゃんだよ」 仲本「それじゃあ、これに答えてみろ。電車に必要なのは乗車券、飛行機に必要なのは搭乗券、じゃあ映画に必要なのは?」 長介「高倉健」 仲本「あっ、あんちゃんだ! 入れよ入れよ」
ドンドンドン! 仲本「誰だ?」 長介「お前のあんちゃんだよ」 仲本「ほんとにあんちゃんか?」 長介「ほんとにあんちゃんだよ」 仲本「では次の質問に答えてみろ。現在のジャイアンツの監督は誰だ?」 長介「現場監督!」 仲本「あっ、あんちゃんだ! 入れよ入れよ」
もうねえ、本当に芸術だね。 ロジックの芸術。 「笑いは予想される常識的な展開とのずれ」っていう風に説明することもできると思うのですが、まさにそれを確信犯的に行っているコントです。 よくこんなネタを思いつけるなあ!!
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