まだまだ紹介したい。バカ兄弟。 http://www.daily-essay.com/04/4.html#040417からの引用です
あんちゃんは、弟の小屋に入ると、すぐに自分の世界に入り込み、遊びに夢中になる。このバカっぷりは最高だ。いかりや長介の演技のなかで、これは飛び抜けて光っている。本当にこのコントを楽しんでいるのがよく伝わってくる。そうしてあんちゃんが遊んでいるところに、弟がいろいろと質問してくるのだ。 (長介、新幹線のオモチャで遊びながら)
長介「ゴー、ギュイン、ギュイン、ギュイン、ギュイ〜ン、プシュー…」 仲本「ねぇねぇ、あんちゃん」
長介「プルルルル〜。次は、名古屋〜、名古屋〜。荻窪には、停まりませ〜ん。ギュイン、ギュイン、ギュイン……」
仲本「ねぇねぇ、あんちゃんってば!」
長介「なんだよ、うるせぇな!」 仲本「あんちゃん、これ教えてくれよ」 仲本「あんちゃんあんちゃん、Be動詞ってなんなの?」
長介「血液型ってのがあんだろ? B型の人が二人いて、それが『びーどうし』ってんだ」 仲本「さっすが、あんちゃん!」
仲本「あんちゃんあんちゃん、助動詞ってなんなの?」 長介「話は中国に飛ぶぞ、いいか……。むかし中国に徐っていうのが二人いて、それが『じょどうし』ってんだ」
仲本「さすが、あんちゃん!」
仲本「あんちゃん、ホルモンのバランスって?」
長介「それはなぁ、ある筋の人たちの話でな。『親分は龍で、俺は蛇だから、お前は鯉がいいな』って、そういう決まりがあるんだ。これが彫るもんのバランスだな」
仲本「あんちゃん、胃下垂ってなんだ?」 長介「イカの入った雑炊だよ。タコの入った雑炊はタコスイだ」
仲本「あんちゃんあんちゃん、ペレストロイカって何だ?」
長介「お前そりゃあ、ソ連にペレスって奴がいてな、トロとイカが大好物で寿司屋に行くとよくそれを頼むんだ。だから、ペレス・トロ・イカっていうんだよ」
仲本「あんちゃん物知りだな〜。さすがあんちゃんだ」 仲本「人間はなんで死ぬの?」
長介「俺は死なない」 仲本「いや、人間はいつか死ぬんだよ!」
長介「いや、俺は死なない」 仲本「なんで?」
長介「バカだから。バカは死ななきゃ治らないっていうだろ! 俺はバカを治す気はないから死なない。お前もバカだから死なないぞ」
仲本「あんちゃん、人間はどうして働くの?」
長介「(おもちゃを放し、神妙な面持ちで)お前な、『アリとキリギリス』って話、知ってるか?」 仲本「知らない」
長介「……あんちゃんも知らない。ハハハー!」
たまに、あんちゃんのほうからネタを振ることもある。 長介「俺な、怪我してるかもしれねぇんだ」 仲本「怪我!?」
長介「前からなんだけどな、背中のもっと下のほう、(尻を指さす)この辺がな、パックリ割れてんだよ。んでもって、穴も空いてんだ」
仲本「割れてんのか! あんちゃん……俺もだよ!」 長介「こりゃあ、病院行ったほうがいいな」
あんちゃんにはバカなりに独自の哲学がある。 工事「あんちゃん、今日新聞読んで勉強してるんだ」 長介「バーカ」
工事「勉強してんのにバカって言うことないだろ!」
長介「俺はむかし読んだから、もう読まなくていいんだよ。新聞って新しく聞くって書くだろ? 見るとか眺めるって書くならわかるけど、初め名前つけた人が間違ったんだな。だから俺は新聞が嫌いなんだよ」
工事「あんちゃん、相撲とりってどうして塩をまくんだ?」 長介「お前、どうしてそう物事を決め付けてかかるんだ? 良くないよ! あれがどうして塩だってわかるんだ? 舐めてみたのか?」
工事「あれはね、アナウンサーの人がね、塩をまいてますって言うんだよ」
長介「俺はな、ずっとお前の親代わりで面倒みてきたんだよ、俺の言うことよりアナウンサーの言うこと信じるなら、今日からアナウンサーに面倒みてもらえ!」
工事「そんなー、俺、あんちゃんがいないとダメだよー」
長介「学校ってのはな、バカな奴が行くところと決まってんだ。何年かかっても覚え切らない奴が、仕方なしに中学、高校、大学って進んでいくんだよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ふーー。 すばらしい・・・。 圧巻だわ。
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