日記帳




2011年01月26日(水) 枯れ木残らず花が咲く

温暖化の影響著しく、二階の窓まで雪で埋まったという話ももはや昔話の域、近頃ではせいぜい積もって物差しが埋もれるくらい、という我が居住市でも、今年の厳冬は多少趣が異なるようです。

新年早々の寒波から数えて、今日で三度目の積雪です。傘を差して歩いていても、濃色の服が瞬く間に真っ白になって、例えて言うなれば冷凍庫の奥でいつまでも売れ残って霜がびっしりついたアイスクリームのような風情になる、というのも久々のこと。

しばらく雪道を歩いていないと足元が感覚を忘れてしまうのか、駅から家までおよそ10分強の道のりで、一度樹上から降ってきた雪に驚かされ二度道との境目が曖昧になった溝に落ちかけ三度転びかけ、と惨憺たる有様でありました。天気予報を見ずに、うっかり一切防水機能のないやわなブーツで出掛けてしまったのも敗因のひとつ。

雪が積もると外が異様に明るくて、夜道も普段と違って見えるものです。大型パチンコ店のある駅前は、ネオンを映して辺り一面真っ赤に染まっているし、いつもなら心もとない街灯の灯りも道いっぱいに反射して、とっぷり日が暮れてからも文庫本の文字が野外で読めるほど。

しかし、心躍るのは降り始めの僅かな時期だけで、明日になれば雪かきだの電車のダイヤが乱れるだの、憂鬱ばかりが増えるのですが……。





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ほたる