睦月の戯言御伽草子〜雪の一片〜 Copyright (C) 2002-2015 Milk Mutuki. All rights reserved
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なんだか子供の頃母さんが教えてくれた話のようだと思った その国のものは食べてはいけない、帰りは振り返ってはいけない
何のお話だったろうか 何か大切なものを手に入れる冒険の話だったような気がする。
「ねぇ 笙 その国のものを食べてはいけないとか、帰りにその道を振り返ってはいけないって話聞いたことない?」笙に聞いてみた。 「それっていま、狐から聞いたことでは?」と反対に聞かれてしまった・・・
ちょっと待てよ、もしかしてこれが糸口で僕が見ている苦しい夢も解決するんじゃないかな?母さん自体ここではまだ会っていない。 そうだ、まず母さんだ。きっと母さんがすべてを知っているはずだ。 「よしっ」「ゆきさん、気合が入っていらっしゃいますね。」笙はうれしそうに先を歩き出した。僕の危うい決心も知らずに。
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