睦月の戯言御伽草子〜雪の一片〜 Copyright (C) 2002-2015 Milk Mutuki. All rights reserved
道標|過去へ|それから
母さん どんな人で僕とどんなかかわりがあって僕にとってどういう存在なのか まったくわからない。 それでも、なぜだか妙に懐かしく切なく響く母さんと言う言葉。
僕は母さんにいろんなことを教わった事だけはわかる。 旅籠の主人が教えてくれるようなこととは違う 心の隅を暖かくしてくれるようなそんなことを教えてくれた気がする。
なぜ過去形なのか僕自身わからないけど実際僕の周りには存在していない。 花のようなのか、狐の花嫁のようなのか・・・
「思い出せない」そう、思い出せないんだ。
誰なのかいつ一緒にいたのか、いや一緒にいたのかさえわからない。
でも「母さん」と口ずさむとなんだかいろんなわからないことが すべて解けていきそうなそんな気がする。
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