あお日記

2002年12月11日(水) _/_/_/ 蜜月 _/_/_/

 今日から1泊2日で修学旅行のため娘さんが不在である。昨年あたりから漠然と考えていたのは娘さんの不在にかこつけて我々もどこかに旅行でもいこうかということだった。思えば出会った次の年の夏に伊豆へ行って以来、旅行らしいものは計画していない。毎日の電話でそんなことを空想して楽しむ時もあっただろうか。

 ただ現実として日が近くなると思うようにならない仕事の予定に目の前のスケジュールを空けるのが精一杯で、かなり私の中ではトーンダウンしてしまったと思う。


 言い訳、というわけではないのだろう。娘さんの旅行中、母親は万一のために家を空けないでいたほうがいいだろうと思っていた。口には出さなかったが、彼女さんもきっと同じことを感じていただろう。せめて私だけでも彼女さんの元へ行ければと思っていたが、連日の仕事の多忙さに支配されて思うように動けない状況がとてももどかしい。


 彼女さんとの付き合いは形の上では遠距離恋愛となっているが、そういった一般的な範疇内で自分の恋愛を語ろうとは思っていないし、私たちには私たちだけにしか具現できない恋愛をいま行っているのだと思っている。なので遠距離だからどうこうといった不安や恐れは感じていない。ただ、この恋愛を進めていく上で私が恐れていることがひとつだけある。

 私の存在で娘さんの心が傷つくようなことがあってはならないが、少なからず、すでに私は娘さんの気持ちを揺さぶる危険をはらんだ存在であると思う。私のことを受け入れてくれる未来はいくら成長の早い彼女とはいえ、全く想像がつかないほど先になりそうだ。そのことについては特に落胆も悲観もしていない。自分は大人として、人間として精一杯に生きてその姿を見てもらうしかないと思う。

 私の存在がいつか母娘の仲を裂いてしまうことにならないか、恐れているのはその点だけだ。あと半年もすれば娘さんは中学生になる。色々なことを想う気持ちが豊かになっていく年頃だ。彼女のその心根に、私という人間はどう映るのだろうか? それが楽しみでもあるし不安でもある。


 私は出会ったその日からすでに彼女さんが好きだったが、具体的にどれくらい続く恋愛になるのか考えも及ばなかった。その私の目の前に娘さんという人間が現れてやっとそれを考え始めたと思う。

 私の望む幸福は、娘さんなしではあり得ない。彼女さんと同様に、自分には娘さんの存在も大切なんだと分かったのは単純に彼女のことを好きになったからだろう。彼女さんが大切に育ててきた素直な娘さんだった。愛娘をひとりで育ててきた彼女さんの自負心を私は尊敬しているし、2人の間の信頼関係を信じている。それを思えば、私の入る余地が多少無くてもそれはそれで構わないだろう(笑)。2人の蜜月が、私にとっては何よりの潤滑油だ。



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