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詠みます詠みます。 2004年01月06日(火) |
母親が何を思ったのか、突然俳句を詠みだした。 元旦に海岸で見た初日の出と、 その色に染められた波頭の色が、 あまりに鮮烈に印象に残ったらしい。 突然召集された、 お雑煮を食べながらの家族会議。 あーでもないこーでもないと、 苦心惨憺してようやく五七五調に収めた。 そんな訳で、母の一句(協力:なび太&パパン) 波頭 日の出に染まりて 桜色 元旦当日はこれで一応納得したらしい。 しかし、昨日になって不意に僕の部屋にやってくるや、 いやに厳粛な面持ちで一句詠み始めた。 初日の出 波頭染め 桜色 母としては、元旦に詠んだ句として、 どうしても「初日の出」を入れたかったらしい。 いずれにしても、 素人らしいざっくばらんな俳句であることには変わりない。 これはこれで良いのではないかと思う。 ただ、どうだろう。 僕個人の感想としては、 後者はどうも言葉のリズムが良くない気がしてならない。 どちらも題材は同じ。 いちおう五七五の中に収めてもいる。 どうしてこうも印象が違うのだろうか。 浅学な僕には結論が見えない。 しかし、言葉とはかくも面白い。 ジャズをテーマに論文を書いた時に、 何かの本で読んだことがある。 「黒人には、アフリカから持ち込んだ、 独特のリズム感が生き続けている。 それがジャズを生み出した。 しかし、日本人にも独自の素晴しいリズム感がある。 それが五七調だ」 と。 日本人には日本人なりの、 独特な音楽が作れるのではないか、 という意見だったと思う。 突飛ではあるが、面白いと思った。 これからは英語のお勉強が大切なんだそうで。 まぁ、そういう時代なんだろう。 だが、僕は日本語が持つ良い面ももっと大切にして欲しい。 語感や語呂、間、字画。 こういった物を「美しい、面白い」と感じられる感性を磨く、 そんな教育だってあって良いと思う。 俳句。なかなか面白いかもしれない。 ちょっとやってみればわかるけど、 結構良い頭の運動になります。 |